吉原の老舗高級ソープ「ルーブル」摘発——元従業員の告発が43年の歴史に幕
2026年6月24日、警視庁保安課が吉原の高級ソープランド「ルーブル」の経営者ら5人を売春防止法違反で逮捕した。1983年創業・43年続いた老舗高級店が、元在籍女性による刑事告発をきっかけに摘発された。
何が起きたか
2026年6月22日夜、警視庁保安課は吉原の高級ソープランド「ルーブル」を現行犯で確認。24日、経営者・宮下喜広容疑者(55)と従業員ら合計5人を売春防止法違反(場所提供)の容疑で逮捕したと発表した。逮捕容疑は、30代の女性従業員2人が40〜50代の客と売春することを知りながら店の個室を使用させた疑い。5人全員が容疑を認めている。
ルーブルとはどんな店だったか
1983年創業・43年の歴史を誇る吉原の老舗高級店。入浴料3万3千円+サービス料5万円の合計約8万3千円と、吉原でもトップクラスの高級店だった。姉妹店「夕月」と並び、洋風の豪華な内装と丁寧な接客で知られ、多くのリピーターを持つ優良店として業界内で評判を得ていた。宮下容疑者が代表に就任した2018年以降、約8年半で約55億5千万円を売り上げたとみられる(1日平均約22人の客、売上約179万円のペース)。
摘発のきっかけは元従業員の刑事告発
2025年8月、警視庁が告発状を受理。元在籍女性がSNS上で「弁護士を伴って刑事告発した」と主張し(同一性は公式に確認されていない)、その約10ヶ月後の2026年6月に逮捕が実行された。元在籍女性は「体調不良時に社長から罵声を浴びせられ解雇されたことへの怒りが告発の動機」と説明しているとされる。業界内では「最も摘発されづらいと思われていた優良店がなぜ?」と衝撃が広がった。
法律の仕組み——なぜ普段は摘発されないのか
売春防止法は「売春をした当事者」への罰則を設けておらず、処罰されるのは「場所を商売として提供した側」のみ。ソープランドは法的には「性交をしない特殊浴場」として届け出ており、売春防止法で立件するには性交と金銭授受の双方の証拠が必要なため、通常の摘発件数は年間数件程度にとどまる。今回は「業として(商売として繰り返し)」の立件のため、法定刑は最大7年以下の懲役および30万円以下の罰金が両方科される重い罰則となる。
今後の動向と業界への影響
逮捕後、ルーブルの公式サイトはメンテナンス表示となり、各風俗情報サイトからも店舗情報が削除された。警視庁は2018年以降の売上実態の解明を継続しており、事実上の廃業は避けられない見通し。2012年の「オレンジグループ」摘発(39人逮捕・売上約101億円)以来とも言える大きな摘発として業界内に波紋を広げており、今後の他店への影響も注目される。